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自閉症(ASD)の言語訓練

自閉性障害からASD(自閉スペクトラム障害)と、診断基準は変わっても訓練のやり方に違いはありません。


基本的には、対人関係とこだわりの問題です。これに加えて言語の機能的遅れの程度、知能(発達水準)の程度を考慮して、指導プログラムを考えます。


上記「言語の機能的遅れ」とは、発音、語い、文法をどの程度使えるかということです。言語の「語用」能力は対人関係と関係するので、言語の機能的遅れが大きくない場合に考慮します。


低年齢で、さらに知能(発達水準)が低い場合-知的障害中等度以下の場合、ASDと見分けがつかない場合があります。同じ遊びを繰り返しているように見えても、他の遊び方を提示するとそれなりに参加できる場合と、知っている遊び以外は受け入れられない、などでこだわりの程度が判断できます。


対人関係は、「非言語性コミュニケーション」を本人からは発しなくても、保護者や指導者の指さし、身振り、表情を理解する場合は、いずれ本にから発する可能性があります。


知能低めの場合、型はめ、色分けなどの操作性の認知課題で、指導者の「ここだよ」という意味の指さしを理解しない場合は、知的障害なのか対人障害なのか判断できません。いずれにせよ繰り返すうちにできるようにはなるが、指導者の発する指さしを「受信」しているのか、指導者の「手の先はめられる」といった行動療法的な「学習」なのかさらに経過をみていかなければ判断できません。


(相馬敏郎)

 
 
 

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