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発音(構音)訓練の開始時期

正しい発音が出来ない子に対して発音の練習はいつ頃始めればいいのかについてのお問い合わせや相談が多いです。


開始年齢は、最低4歳です。遅れがある場合は(知能検査・発達検査で測定する)発達年齢が4歳から。


発音がはっきりしないから発音の練習を、と考えるでしょうが、発音の練習を始めるには「しりとり」遊びができることが条件になります。


ことばを聞いてことばの意味を想起するだけでなく、ことばを構成している音韻に注意を向け、分解、抽出する。これができればしりとりもできる。

これを音韻分析能力、音韻意識とよんでいび、誤り音と練習音の区別ができている状態です。でないと、訓練になりません。


これを習得するのが4歳なのです。


ことばを話し始めるのが1歳過ぎ。その後未熟な発音が続き、いつ頃正常発音になるのか? いつ頃から「構音障害」と判断するのか?

ここは、個人差が大きく、年齢で判断できません。一般的には4-5歳とされていますが、音韻意識なるものは定型発達で4歳以降に習得されます。


ことば(発音)は通常、特別な訓練なしに習得するものです。だから発音の訓練はなるべくしない方がいい。ことばの訓練をすること自体、本人が自分への疑いを持つことになるからです。

本人が自分と友人とを比較して、あるいは友人に指摘されて気にしていたり、このままだと就学までに間に合わないといったタイミングで訓練始めるのがいいでしょう。


リハビリテーションは早期発見、早期治療が原則ですが、発音に関しては4歳からです。


(相馬敏郎)

 
 
 

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